治療の流れ

フローチャートでわかる歯周病治療

進行した歯周病の治療は、次のような手順で行われます。どのようなケースでも、治療を成功させるためには十分なプラークコントロールが必要です。

1.診査
  • 問診では、全身疾患や常用薬なども含めて、現在の健康状態についてお伺いします。
  • 口腔内写真、レントゲン撮影を行います。
  • 「ポケット審査」で、歯周ポケットの深さを計測して症状の進行度合いを調べます。
  • 「動揺度検査」で、歯のぐらつきを調べます。

1.診査

1.診査

1.診査

2.診断・治療計画

審査結果をもとに治療計画をたてます。一本一本の歯について予後の評価をして、最適な治療方法を選びます。

2.診断・治療計画

3.初期治療

初期治療では、歯周病の原因を取り除くために次のような処置を行います。

  • 歯周ポケットの浅い部分の歯垢(プラーク)や歯石を除去
  • ブラッシング指導

初期の歯周病ならこの段階で改善されるケースが多く、以降はメインテナンスを継続します。

3.初期治療

3.初期治療

4.再評価

初診から約1か月後、再度歯周ポケットの検査を行います。検査の結果により、治療計画の見直しや今後の治療・メインテナンスのプランをたてます。この時点で深い歯周ポケットがあり、出血する場合は「スケーリング・ルートプレーニング」という処置を行います。

4.再評価

5.スケーリング・ルートプレーニング

歯周ポケットの奥にある歯根表面に付着した歯石や細菌性の汚染物質を、徹底的にクリーニングします。この処置には、6回程度の来院が必要です。

5.スケーリング・ルートプレーニング

5.スケーリング・ルートプレーニング

6.再評価

上記の処置後、歯肉の治癒を待って再び歯周ポケット検査を行い、出血の有無を確認します。ここまでの治療で、初期から中期程度までの歯周病のほとんどが改善されます。歯肉が完治したら、被せ物を作製する補綴処理をします。完治が認められない場合は、次に歯周外科処置を行います。

6.再評価

7.歯周外科処置

歯周ポケットの深さが6ミリ以上ある場合、歯ぐきを切り開いて汚染物質を完全に除去し、歯槽骨の形を整えて歯周ポケットを浅くする外科的処置を行います。また、失われた歯周組織を再生させるために、以下のような再生療法も行います。

  • GTR法
  • エムドゲイン

処置後の歯は、歯と歯のすき間が開いたり歯が長くなったように見えたりするため、治療完了後に被せ物などで補綴して審美性を改善します。

7.歯周外科処置

7.歯周外科処置

8.補綴処理

歯周病の治療が完了して歯肉が治癒した段階になってから、被せ物を作製する補綴処理を行います。

8.補綴処理

9.メインテナンス

歯周病の再発を防ぐために、定期的なメインテナンスをおすすめします。経過を観察しながら、症状に応じたペースで検診を受けましょう。

9.メインテナンス