歯周病は初期ではほとんど痛みがなく、知らず知らずのうちに進行していく恐ろしい病気です。早期発見のためにも、歯周病によって起こる症状について知っておきましょう。
「歯みがきをすると歯ブラシに血が付く」「硬いものを咬んだとき食べ物に血が付いたり歯肉から出血したりする」といった症状は、歯周病の典型的な症状です。
口臭は自分では気づきにくく、他人も指摘しづらいものです。他人から指摘されたり、自分でも口臭がひどくなったと感じたりしたら、歯周病や他の病気にかかっている可能性があります。
歯周病菌が唾液中に多量に含まれていると、唾液がネバネバしてきます。特に朝の起床時に口の中がネバネバする方は要注意です。
歯肉が赤色や赤紫色に腫れていたり、ブヨブヨと柔らかくなっていたりするのも、歯周病の典型的な症状です。病気の進行によって赤色から赤紫色へと徐々に色が濃くなっていきます。
歯周病が進行すると歯肉に膿がたまり、痛みを伴うようになります。この段階になると早急な治療が必要です。
歯周病が進行すると、硬いものを咬んだときに痛みを感じることがあります。
健康な歯でも多少は動きますが、指で触ってグラグラするようであれば、歯周病が進行している可能性があります。
歯周病になると、歯肉が後退して今まで見えなかった部分の歯が見えるようになります。そのため、歯が長くなったように感じます。
歯周病になると歯と歯の隙間が広がり、物が挟まりやすくなったり歯並びや咬みあわせが悪くなったりします。
歯周病の原因や歯周病が進行するリスク(危険因子)は何でしょうか? 和泉雄一歯科医師(東京医科歯科大学大学院、医歯科学総合研究科歯周病学教授)によると、歯周病のリスク(危険因子)は「細菌感染」「生体の応答因子」「環境因子」の3つとされています。これら3つの因子が重なると、重症の歯周病になりやすいのです。
歯周病は細菌による感染症であり、この感染が根本的な原因となります。
細菌に感染すると、生体の防御機能が働いて白血球などが細菌を排除しようとします。すると炎症が起こって、サイトカインと呼ばれる生理活性物質が出てきます。その影響で炎症反応や免疫反応が高まって、結果として歯周病が進行するのです。
バランスの悪い食事や間食、喫煙、ストレスが多いなどの生活習慣も、歯周病を進行させる要因になります。
歯周病は、歯肉炎の段階ならプラークコントロールだけで治ってしまうものです。しかし、痛みや腫れといった自覚症状がないために長く放置されてしまい、その結果、歯を失ってしまったり治療が長引いたりするケースは少なくありません。
歯周病は早めの治療が肝心です。早期発見のために、次のチェックポイントを定期的に確認していただき、少しでも気になることがある場合は神谷デンタルオフィスにご相談ください。
歯茎の縁が赤くなっているのは炎症を起こしている証拠です。歯茎の腫れや、硬いものを咬んだときに出血する場合も要注意です。
歯石は、歯垢(プラーク)が石灰化したもので、ブラッシングでは取り除けません。歯周病の進行度を表す目安となる歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)の深さが深くなっていく原因となります。
寝ている間は水分や栄養が豊富にあり、静かな状態になるため、ネバネバの原因となる歯周病原細菌の活動が活発になります。
歯を支える骨が溶けてくると、歯茎が下がって歯が伸びてきたように感じることがあります。
歯を支える骨が溶けてくると、指で歯を押すとグラグラしたり、歯が浮いたような感じがしたりすることがあります。