おはようございます。
藤沢の歯医者、神谷デンタルオフィスです。
摂食嚥下は大きく分けて5つの工程があります。
第一期は認知期という工程で、食べ物を取り込む前に視覚、聴覚、嗅覚などで食べ物を認知してどのように食べるか判断します。
第二期は準備期で、食べ物を口の中に取り込んで咀嚼し唾液とまぜて飲み込みやすくします。
第三期の口腔期は、食べ物のかたまりを喉の奥に送り込みます。
第四期は咽頭期といって、食べ物のかたまりを咽頭から食道に運ぶ工程。
第五期は食道期で、食べ物のかたまりが食道に入り蠕動運動により胃に運ばれます。
このような複雑な工程を普段無意識に行っています。それが、脳卒中、パーキンソン病、認知症などの疾患、または老化によりどこかの工程がうまくいかなくなると、摂食嚥下という状態になります。
この状態になると生活の質の低下、低栄養・脱水、誤嚥・窒息などが起こりやすくなります。食べ物が気管に入ると、通常は排出しようと反射機能が働きますが、この機能が鈍ると食べ物を排出できず、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。誤嚥性肺炎の予防には、食べる前の準備体操、呼吸訓練、食後の体位などに気を配ると共に、食前食後の口腔ケアが大事になります。