おはようございます。藤沢市の歯医者、神谷デンタルオフィスです。
【災害時の口腔ケア】
災害は、突然どこでも起こります。
災害には、自身・津波・台風や豪雨による風水害などの自然災害や、火事・原子力・大規模な事故などがあります。いずれの災害も、いつどこで起こるかわかりません。甚大な災害が起こった場合、避難所での生活を余儀なくされることになります。
災害時は、まず命にかかわる救命救急への対応が優先されますが、避難生活が長引くと、特に高齢者には、歯みがきなどの口腔内をきれいにするケアが「命を守る」ことにもつながります。災害時だからこそ口腔ケアが必要です。
<災害時の口腔ケアは命を守るケア>
1995年1月に起こった阪神・淡路大震災では、震災関連死のうち、24.2%が肺炎と報告されています。慣れない避難所生活での食事の偏り、ストレスによる抵抗力の低下、インフルエンザの蔓延と共に、水不足で口腔ケアができず、誤嚥性肺炎の発生につながった可能性があります。
東日本大震災後も、厚生労働省から「歯・口・入れ歯の清掃がおろそかになり、特に高齢者では、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症を引き起こしやすくなる」との注意喚起がなされました。
災害時に、口腔ケアは後回しになりがちですが、口腔ケアを行うことが、誤嚥性肺炎の予防にもなります。また、避難所では支援物資のおやつが身近に置かれるなど食生活も変化し、子どものむし歯の多発や、歯周病の悪化に伴い、糖尿病患者の症状が悪化することについての報告もあります。
まずは、日頃から何でも食べられる歯と口を維持するために、定期的に歯科健診を受けましょう。