おはようございます。藤沢の歯医者、神谷デンタルオフィスです。
「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という、厚生労働省や日本歯科医師会で推進されている“8020(はちまるにいまる)運動”をみなさんご存知ですか?
大人の歯の数は、親知らずを含めて上下で16本ずつで合計32本あります。80歳の時点で歯の残存歯の数は平均して14本、半数の人が20本には届いていないというデータがあります。
そもそも何故20本以上残すことが大切なのでしょうか?
それは、20本より少なくなると噛む力が低下するからです。噛む力が低下することにより、パンやおかゆのように炭水化物に偏りがちになるため、血糖値が上昇しやすく、糖尿病につながる可能性があるのです。
歯が抜けた本数が多いほど、肥満や生活習慣病になりやすかったり、善玉コレステロールが減るという報告もあります。
顎を使わず歯肉が弱くなると歯がもろくなり、歯が抜けやすくなるという悪循環に陥ります。また、自分の歯が11本以下になると「おいしい」と感じる味覚も衰えてしまいます。
では、歯を守るためにはどうしたら良いのでしょうか。
1) 噛みしめ・歯ぎしり防止
夜間の噛みしめや歯ぎしりは歯に負担をかけ摩耗させてしまいます。マウスピースなどでしっかり歯を保護しましょう。
2) よく噛む
噛む回数は弥生時代には約3990回も噛んでいましたが、現代は平均して620回しか噛んでいません。しっかり噛むことで表情筋が鍛えられシワ防止にもつながり、唾液の出も良くなります。
3) 口腔内乾燥を防ぐ
口腔内が乾燥すると虫歯や歯周病になりやすくなります。唾液には消化を助ける以外にも様々な重要な働きがあります。
4) 酸性度の高い物を控える
食事をすると口腔内は酸性に傾きます。そのため、酸性度の高い物をさらに摂ると、歯が酸によって溶けやすくなります。炭酸や柑橘類はもちろん、紅茶なども酸性度が高い部類に入るので注意が必要です。
5) ダラダラ食いと欠食は×
口腔内は一度酸性になっても、自力で中性に戻す働きがあります。しかし、ダラダラと食べてしまうといつまでたっても口腔内は酸性のままで歯が常に溶けやすい環境になってしまいます。
6) 良い歯科医院を選ぶ
もちろん歯を残したいのですから、その為の治療に力を入れている歯科医院を選んでいただきたいです。出来るだけ歯を抜かない、予防に努めている、根管治療が上手い…など、判断できるところはたくさんあります。当院でも、予防として歯を強化するためにフッ素塗布やフッ素洗口などを患者さんにオススメしています。
7) 定期検診を受ける
ご自身では目に見えないところで歯周病や虫歯が進行しないよう、定期検診を受診することが重要です。当院では3か月に1回は検診に来ていただいています。どうしても忙しい場合でも、年に1回は検診を受けるようにしましょう。
上記のように、自分の歯を守るためにご自身でできることはたくさんあります。まずは食事の仕方や種類、生活習慣を見直してみて下さい。
ご自身で判断するのが難しい事や相談などございましたらお気軽に医師または衛生士にお伝えください。